三十路目前ニート女が人生変えた話

社会の底辺だった腐りかけの引きこもり女が、引き寄せをやったら何だかうまくいって、年収850万プレイヤーのダンナを捕まえて二児の母をやらせてもらっているという話。

1年ぶり!

一年ぶりにはてなブログを開いた。

この一年でまた環境がだいぶ変わり、

驚くほど色々起こっている。

引き寄せに関する考え方や

考察もかなり深まった…というか、

引き寄せを否定することが

真の引き寄せを生むことを知った。

潜在意識のことも、

この世の法則についても

一年前は表面的にしか物事を見ていなかったな。

続きをどう書こうか、考え中。

ウォーキング再開(モテ期その1)

気、のようなもの

疲労で身体の中身はボロボロだったものの、日々清涼な空気と水に触れる毎日だったためか、山に来てからというもの私の肌はトラブルとは無縁になりました

顔を洗うのもお風呂に入るのも天然ミネラル水使用ですから、考えたら相当贅沢な環境です。

また時間的にも間食する余裕はなし、食堂のそれなりにバランス取れたメニューのみ摂取してあとは勤務時間中走りまくり動きまくり。

1ヶ月でスカートゆるゆる(足はパンパン)になりました。

 

サービス業務につくポジションは1番手、2番手、3番手と分かれており、表で作業するのが(ざっくり言うと)偉い順に1・2番手。私たちパートは3番手。裏方です。

オーダーを取り、自分の持ち場を見ながら下に指示出し、現場のコントロールをするのが1番手で黒服の社員さん。

表での細かいサービスを受け持つのが2番手で、ある程度所作がキチンとしてミスがない段階の人が受け持つポジション。終わった食器を下げたり、シルバーをセットしたり、ドリンクやお水を回ったり、テーブルをリセットしたり。

3番手は、通称「ランナー」。

厨房から出された料理をお客様のもとまで運び、他に表の作業に必要となるものを駆けずり回ってスタンバイするのが主な仕事です。

とにかく運動量が多い。

美容のためにはなかなか効果的な環境であったと言えるでしょう。

やつれましたが。

 

それだけでなく、日課だったウォーキングを再開するために周辺の散策を開始して、ものすごく感じたのが下界との空気の違いです。

なんかもう、きらめいている。

呼吸するのが快感で、それだけで満たされる感じなのです。

目に入る景色がどこもかしこも美しいので、そのイメージも多分にあるとは思いますが、身体が洗われるような感覚で、これがいわゆる「気」というやつか??と、初めて実感しました。


↓こんなイメージ

 f:id:hisa930259:20161020085355j:plain

 この空気が私にとって、ずっとパワーの源でした。山を降りてからも、ここの空気を思い出すだけで元気をもらえたり、気合いが入ったり、助けてもらっています。

この時点で無理してもウォーキングを再開したのは正解でした。

歩くだけで気持ちを上向きにリセット出来るので、このあと始める緩めるメソッドやヨガで、いいイメージがしやすく、すんなり入れたのです。

 

 単独行動

ウォーキングは、朝仕事が終わり夜スタンバイが始まる前の時間帯「中抜け時間」を使うことにしました。

朝スタンバイは早いので、中抜け時間に睡眠をとるのも大事なのですが、私の場合は寝るだけでは疲れがたまる一方だったので、せっせとウォーキングをしてリフレッシュし、ヨガやストレッチで身体を緩めました。その代わり夜は飲み会などはなるべく辞退して休む、というリズムに変えたのです。

もともとお酒に弱く、好きでもなかったので特に困ることもありませんでしたが、それを貫くと他のパートさんとの生活リズムが合わず、黙々とひとり行動という状態に。


しかし。パート組は何となく固まって寮に帰ってからもテレビを見ながら仲間同士で駄弁って、今日あった仕事の愚痴とか言い合って、夜更かししてというパターンが出来つつあり…。

それはそれで連帯感もあり楽しいかもしれないけど、抜け出せない泥沼のように感じてしまって私には無理でした。

一人で歩く時の爽快感が何よりのストレス解消で、ご褒美だったため、女子の輪から省かれる不安もあったけれど、自分は自分と割りきることにしたのでした。

結果として、とてもいい選択だったと思います。


吹っ切れた私は、Kさんに案内してもらって地理にも明るくなったのをきっかけに、中抜け時間の散歩を毎日の習慣にしました。

他のホテルも建っているので、気分転換に他所の喫茶室に入って優雅にお茶を楽しんだりもするようになった、ある日のことです。


 「あのー、いつもウチの喫茶室でお茶してますよね、どこかのホテルの方ですか?」とアップルタルトを運びに来た青年から話しかけられました。

「はい…?(商売敵が来るなと怒られるのだろうか…)」

「あのーこれ僕の携帯番号です、いつも素敵だなと思って見てて…よければ連絡ください。今度散歩しませんか」

???!!…っはぁ!?

目、大丈夫???

30女に20くらいの青年が何をいってるのだ!


「えー、えーと(いま断ったら気まずさでタルトが食えなくなる…)」

曖昧に笑顔でごまかして、タルトを完食し、帰り際にごめんなさいしました。

モテない村の住民なので、こういう事態は想定外過ぎて処理しきれない。


やたらキラキラした目で見られて、

幻想水滸伝Ⅱが大好きゲンゲン隊長萌えの自分を見せたらガッカリさせちゃいそうで、申し訳なかったというのも断った理由ではあります。

ひたすら美化されるのはキツイ。


素敵、と人に思われることがあるなんて、やっぱ痩せて美肌になったというのは女にとって大きい変化なんだな、と実感しました。

通期

追加の荷物は青竹とお茶(=癒しが足りない。)

 

話が前後しますが、私は最初3ヶ月で終了の契約をしていて、半年への延長を考えるなら早めに申し出るようにと言われていました。

私がどうするかによって今後の補充人数も変わるため、オープンする前には延長か否かを決めて、上に知らせるようにと。
なので、研修中から「くう、通期にしちゃいなよ☆」「なじんでるじゃん、不安なんてないでしょ〜」と社員さんにせっつかれまくり。いや、フレンドリーに接してくださる皆様のお陰なので…。丸太とも仲良くできそうです、ここの人たち
 
私にこの仕事が勤まるかという不安はぬぐえなかったものの、延長した方がお金もしっかり貯まるし環境や人間関係は大丈夫と思えたので、迷いつつも通期へ切り替えることを決心しました。
 
念の為に家に用意していた追加の荷物に、足りないものなどリクエストして母に送ってもらいました。
入山して一週間で、私にとって絶対に必要なものはお茶だということが分かったのでそのセット、青竹裁縫道具がリクエストの内容です。
くつろぎの時間に自分で入れたお茶は不可欠。ペットボトルではダメでした。
寮に帰った時スイッチをオフにするアイテムとして、切実に必要を感じました。
 
コンクリ打ちっぱなしの「裏」(お客様から見えないスペース)で長時間立ちっぱなしになると、床が冷え固くて足裏がガチガチになってしまいます。
その対策で青竹も、となりました。
靴も良くなかったかも知れませんね、今思うと。
クッションの入らないカチカチのパンプスだったので、一日の終わりには足裏に激痛が走って立つのも辛い状態でした。
 
 5月が精神的、肉体的に疲労MAX。
仕事は全然出来るようにならないけど、だからって生活が置いてきぼりでは、先に身体が参って動けなくなってしまう。
若くないんだから、人より回復も遅いし、この場ではひとり欠けるとものすごく迷惑をかけます。
ただでさえ皆泣きそうになりながら仕事してるのに、足引っ張るわけには行かないのです。
 
この機会に青竹フミフミ、ヨガやストレッチを真面目にやれる生活にして、身体と向き合う時間を取るように変える決意をしました。
心も身体も気を張ってフル回転してるので、6日に一度の休みの日には自分を癒し緩める必要がありました。
 

上司と散策

オープン直後の私たちの(山が初めてのパート組のこと)、使えなさと来たら思い出すのも鬱になるほど…というか、あまりに修羅場過ぎて、記憶が飛んで正確には描写できません。

ただ、指示を出す社員さんが人によってはブチ切れそうになったり、実際怒鳴り声になったり、毎日寮に帰って「私今日はこんなことをしでかした」「私なんかこうだった」「いやいや私はもっと」とパート同士で恥を忍んで告白しあい、傷を舐め合うのが日課になっていたのを覚えているのみです。

そして社員さんの本性を垣間見たと言いましたが、私とRちゃんのアイドル、アシスタントマネージャーKさんがどうだったかというと、結論を言えば…ヒーローでした。

 

しっちゃかめっちゃかの戦場でも、絶対声を荒げないし、大丈夫オーラが半端ない。

なんという頼もしさ。

塗り壁みたいな身体だけど、精神まで安定しまくっている。

人の上に立つ人は違うねー!Kさん株が、私とRちゃんの間で上がりまくりです。

 

なので5月のオープン直後から、わたしとRちゃんは「山の男性社員の中で誰が好み?」みたいな飲み会の話題をふられたり、いじりネタにされた時は「Kさんです!包容力があるのがカッコイイ!」と公言するようになっていました。

本気でカッコイイと思っていたのもあるけれど、下手な社員さんの名を出して、噂になったり意図的に接点を作られるのも面倒だし、Kさんは既婚者。上の立場の人なら間違いもないので堂々とファンでいられるよね、とRちゃんと二人で話したことがあったからです。

 

5月の半ば、私が「身体を動かしてオフの日はリセットせにゃ」とウズウズしていた頃、雪も溶けて散策にはちょうど良い気候になっていました。

次のお休みに近くをウロウロしたいな、と思っているところに、ちょうど良く「Kさんの次のお休みにかぶる人がいたら、散策に案内してくれるって。くう、お休みだよね?行く?」と声がかかりました。ほかにも何人かいるとのこと。ラッキー!

 

Kさん、オープン前からこの日までほぼ1ヶ月無休で働いていたはずです。

とても責任者が休んでいられる状況ではなかったのでしょう。

いつ見ても職場にいて、誰よりも遅く帰って、いつも穏やかで変わらない。

頑丈な人だなあ、しかし限度があるだろう。やっと休めて良かった。

 

「行きます行きます!」と返事して、当日。

ほかに誰もいない。

え、上司と二人きりで散策…?やだ超息つまる!気を遣う!

…とは微塵も思わず。

 

「ふたりきりですか!デートみたいですね~」とか言いつつのほほんと二人で普通に出発して、上の沢まで行き、お昼食べて(おごり)、アニメの話して帰ってきました。

 

Kさんは顔はこわもてだけど、中身はDBとうる星とジブリガンダム好きな、少年心のまま大きくなった人なので、私としては上司というより中学生の友達のような感覚でいられ、まったく緊張せず普通に過ごしたのでした。

あと、ノロイ(出崎演出)について熱く語りあえる相手だと分かったのも収穫でした。

あー楽しかった。

女子寮のみんなには、「くうさんすごい勇気ある…上司と二人なんて何話せばいいのか」と評されましたが、名作を介してオタクは年代を超えるのですよ…。

追い詰められるオープン前

横文字・暗記の1週間

10年間、勉強らしいことから遠ざかっていた頭にキツかったのは

  • メニューが英語表記
  • 料理用語は基本フランス語
  • 暗号のようなワインリストの内容を、飲んだこともないのに説明可能な程度頭に入れておけと言われること

世間知らずで思い至らなかったのが、調理場の世界ってめっちゃ体育会系。

こっちが知ってようが知るまいが、お構いなしに専門用語バシバシ出してきて、説明してる暇なんかあるか!怒鳴られるの覚悟で食い下がって聞いてこないなら、それで終了だ!というのが当たり前。

オープン3日前だったか、料理長がオープン後に出すコースの見本を発表して、料理の付け合せや素材、ソースの種類を説明するからメモを取って覚えておくように、とKさんYさんから指示されました。

社員もパートもサービススタッフは全員お皿の前に集合し、料理長の説明を聞くのですが…

何言ってるのか分からない。

待って。あにょ?って何?がろにがるに?どっちが正しいかわからないから質問できない。なっぺする?ロティして?ケレスソースって言われても。ローストビーフに、れふぉーる??

 

周りはみんな、黙々とメモを取り、「把握した」な空気。

この時、かなり「やべえ」と思いました。

 

※その時取ったメモ、言葉に頼らず見た目で把握しようと必死。

 ここで、フランス語辞書料理用語辞典の意味がやっと分かりました。

自分で勉強しろと。

もう寮に帰ったらへっとへとなんですけど、それ言ってらんないぞと。

 

作業マニュアルも、A4用紙にびっしり30枚とかで覚えきれる量じゃないんです。

小さいノートに写してコンパクトにして持ち歩き、いつでも調べられるようまとめておかないと詰む

危機感をビンビン感じて、休みの前日、夜なべでマイノートを作りました。

 

f:id:hisa930259:20160924235522j:plain

 この頃には、脱走者が出る、という噂も納得できる程度に、追い詰められたパート勢でした。

 

おとぎの国

ホテル内のそんな喧騒とは裏腹に、避暑地の自然は素晴らしいものでした。

初日に散策した時あまりの水の美しさに感動し、何ここはおとぎの国なの?精霊とかいそう!と興奮してしまうくらい。

これはウォーキング捗るわ、絶対歩きまくるわ~!と思ったのですが、前述のように全く時間や気持ちに余裕がなくなったため、到着後半月はウォーキングできずでした。

 

オープン初日になるのは4月の最終週、GWが始まる頃です。

5月頃は東京だと夏日も増えてくるのですが、山では雪がやっと溶け始めて2月~3月位の気候になります。

東京の冬の防寒具がちょうどいいくらいの寒さでした。

 

GWがオープン直後に始まるため、使えない下っ端を抱え繁忙期を乗り切らないといけないという、現場の社員さんに一番負担がかかってしまうのがこの時期。

ここで人間の本性が見えるというか、ふだん優しくても切羽詰ると切れたり、失敗を下に押し付けたり、オロオロしたり、といった面が見えてくる社員さんもいて、見る目が変わったりしてきます。

もちろん逆に、苦手だった人にフォローしてもらって打ち解けたりもしてくる頃でした。

Rちゃんの話す内容に、一定の人物のことが多く登場するようになってきたのに、女子チーム全員が気づいてました。

中堅の独身男性社員さんで、2ヶ月後には任期が終わり、本社に帰る人です。

帰るってことは、Rちゃんとうまくいってもその後から離れ離れだよねえ、どうなるのかな…と少し心配でした。

オタバレする人しない人

意外とオタクは多いという話?

 

Rちゃんと私はまあまあ相性も良かったので(うっすら気づきかけてたけどRちゃんも腐女子。お兄ちゃんはアニメーターで活躍しているというヲタ兄妹家庭出身なのでした)、二人部屋の相棒が彼女だといいなと思ったのですが、部屋の割り振りでは私の相棒はCちゃんというほんわか優しそうな子でした。

あまり人に攻撃的に出ない、受け身なタイプの子という印象で、長く一緒にやっていくことに不安は感じないため、これから仲良くなれたらいいなと思いました。

Rちゃんと相部屋になったのは、以前もこのバイトを経験していて接客の学校を出ているTちゃん。当時20歳だったかな?

気が強く、割とリーダーシップを取ることに慣れていて、モデル体型でモテそうです。

女子の中では一番リア充寄りというか、若さのおかげで容赦ないところがあって、この時点では私は当たり障りない付き合いをしてました。

 

洋食部門パートとして入った女性はこの4人。

私以外みんな通期で、ヤル気満々。

思いきりが良いタイプが揃う年だったのか…

 

女子寮の3階は全員レストラン部のメンバーで埋まり、私たち4人のパートに加えて新入社員の子1人、和食2人とロビー(喫茶店)勤務のパート1人と社員さん1人。

女子社員さんの情報がこの先やっていく命綱となるため、みんなで質問しまくりました。

 

特に、家庭持ちの男性社員は誰なのか、社員さんたちの年齢や山で働いた経験などが重要。

仕事を教わる相手は男性社員ばかりなので、ややこしいことを避けるためにも、そういった情報は大事です。

Rちゃん、Cちゃんは「ここでイイヒト見つけたいな~♥」という願望もあることを覗かせて、キャピキャピしておりました。

なので、あわよくば独身男性社員狙い。

 

私は逆で、面倒なことを避けたいために作戦をたてました。

①変わりものでもOKなので、オタクを晒す。というか、長い期間を過ごす場所なので、取り繕ったり無理をしない。

②既婚の社員の方が色恋沙汰にならないだろうから、絡むならガードが固そうな既婚者。

立場がある人ならなお良い。(簡単には道を踏み外さないだろう。)

③そもそも今年30の女なぞ、年増だわ重たいわで相手にされないでしょう(気楽)

 

なので、研修中にKさん周辺の長い付き合いがありそうな男性陣が、ガンダムだの高橋留美子だのと年代古いちょいオタの会話をしている所に、ラッキーと思い私も普通にΖガンダムネタを振ることに。

 

黒服の社員Nさんと、Kさんが会話していた時私もそばにいたのですが

Kさん「N、まだ百式

Nさん「バリバリ乗ってますよ」

Kさん私に「あ、Nの車、百式ってあだ名で、…分かんないだろうけど」

私「Nさんクワトロバジーナですかw

(ここでKさんビックリする)金色のボディ?」

Nさん「おーそうそうこれが写真」「わーほんとにピカピカですね」と自らオタバレしました。

 

 

クワトロ・バジーナとは - はてなダイアリー

クワトロバジーナ

2016/09/26 23:26

 

 

Rちゃんもそんな話の中、分かってそうな顔です。

しかしRちゃんはモテのため、実はオタクだけどそれは封印すると私に告白してきました。

分かった協力する。

2ちゃん用語が時々ポロっと出てるから時間の問題だと思うけど、私からは何も言わないよ!

 

しかし、そんなフワフワした空気は今だけ。このあと1カ月半はパート組地獄の特訓が始まるのです。

 

大掃除&搬入

山に着いて二日目から、閉めきったホテル内の半年ぶんの埃と汚れを落とし、すべてのものを営業時と同じ状態に配置し直す作業が始まりました。

それをさっさと終わらせ、パート組を本番で動ける状態まで1週間で仕上げなければいけないため、状況が分かっている山経験ありの社員さんたちは必死です。

 

パートは何となくピリピリしたプレッシャーを感じつつ、とりあえずひたすら言われたまま動く状態。

着くなり段ボールの山を数珠つなぎになって流す作業を2時間ほどやり、始まったばかりというのに持病の腰痛が復活しそうな気配の私でした。

 

予想せず何となく軍手とゴム手袋を持ってきた自分はグッジョブでした。

 

覚え書きのためのノートを持ってきていて、寮の部屋で日記のようなものを半年間書いていたのですが、初日、2日目に書かれていたのは「ずっと壁と窓の桟とガラスを磨いていた。軍手とゴム手袋があって良かった。」「今日中にシルバーとグラスを磨かなきゃいけないのに、食洗機が使えず明日になった。網戸とランプとシャンデリアと椅子を拭いた。」シンデレラばりにお掃除しまくっていたのがわかります。

しかし、そんなのまだ全然ラクなもの。

その後、パッタリと2ヶ月書き込みが止まっていました。

f:id:hisa930259:20160924205819j:plain

着いて3日目からは息つく間もない忙しさだったのだと読み取れますね。

掃除のかたわら、実際の食器やシルバーを使って配膳のロールプレイ、伝票の書き方などの練習も始まり、覚えることが山積み。

この後1カ月で、心労と疲労が凄すぎて全員5キロは痩せました…。

山へ

研修室での10日間

顔の怖いマフィアは、塗り壁のように分厚くて大きいKさんが研修の実質的な指導者のようで、アシスタントマネージャーの肩書きで進行役や細かな指示を行っていました。

もう一人のマフィア、Kさんを縦に小さく横に広げた(それでも背は普通にありますが)大きさの Yさんは、レストラン部の支配人で、普段はしゃべらず開始と締めの挨拶のみする、まさにボスって感じ。

実際話し始めると、マフィアの印象は一変し、Yさんは少しひょうきんな軽いノリがあり、Kさんはひたすら穏やかで落ち着いた、寡黙なお父さんみたいな人というイメージに代わったのですが。

Kさんは真面目な人のようで、朝だいたい研修室に同じ時間に揃うのがRちゃん、私、Kさんでした。
ちょこちょこ話をするうち、Rちゃんと私はすっかりKさんのファンに。

なんか、モモちゃんシリーズの森のくまさんみたいな、性格の優しい大型犬みたいな感じで、話してるとものすごく安心するのです。
そして「この人の考えてることは何となく分かりやすいな
この人が上司なら、山で働いてる間やっていけるかもな」と思えました。
他のメンバーも、怖かったり意地悪な人はおらず、私のような社交下手にもこれから共に働く仲間として優しくフレンドリーに接してくれ、Kさんのこともあって 半期を通期に切り替えても良いかもしれないと考え始めました。

10日間の間主にやったのは、社員さんの名前と顔を一致させ、研修室での社員さん同士の会話を聞いて人柄をつかみ、座学でサービスの内容やホテルの歴史を頭に入れることです。

座学では横文字のメニューとワインリストを覚えること、ワインの抜栓が最初のハードルでした。

高額なワインはソムリエの出番ですが、安めのホテルワインやグラスワインはどんどんボトルを開けるものなので、全員スマートに抜栓できなくては格好がつきません。そのため、マイソムリエナイフを常にエプロンに入れておくよう指示されました。

そんなもの持ってないし、買わなきゃいけないのか…ケータイといい辞典といい、予想しなかった出費がけっこうあるなーと思ったものです。

ソムリエナイフは東急ハンズで2000円位のものを購入しました。

f:id:hisa930259:20160919093255j:plain

右が山で使ってた夫のソムリエナイフ
左が私の。

出発日

出発日のバスに乗る朝、私は「山に上るなら防寒具…マフラーとコートと部屋着のセーターと」と荷物パンパン状態で集合場所に着いたのですが、Rちゃんは上着を例のGジャンのみ持参でやって来ました。

良く考えたらRちゃんは大阪の実家から、研修の10日間のために上京してきたので、経験者のアドバイスがない時点で揃えた、最低限のチグハグな荷物でやって来たわけです。
実家から送った荷物は山についてから寮で開けるのですが、4月の大阪で用意した荷物にどれだけ有効な防寒具があるか。
「私この先一週間持つでしょうか」と震えるRちゃん。
「う、うーん(;゜゜)」
ゴメン、助けてあげられなくて。
だって、Rちゃん150㎝ないでしょ…
運動不足の160㎝が君に貸してあげられる服はない。

研修

出発準備

面接はなんだかあっさり終了しました。
(採用通知も後日あっさり届いた)
いきなり6カ月と決めるのは勇気がいるので、周りの環境に合いそうで大丈夫と思えたら半期を通期に切り替えるということも、面接時に聞いたら可能だったので、それでお願いしました。

山の気候は大変寒いため、持っていく衣類や荷物について軽く説明をもらい、4月の初日から本社で研修が始まること、またケータイはdocomoにするようその時アドバイスされました。
山の上でそこそこ電波が届くのがdocomoなので、出来れば替えた方がいいと。
なるほど…山の上ってそういう風なのか。妙に感心しつつ持っていくものの算段をし、研修日を待ちました。
(渋々ケータイもdocomoに替えました)

私の配属は洋食・レストラン部のウェイトレス
短大時代、喫茶店のバイトを3年半(卒業しても就職せずやってた…)してたので、飲食業は経験ありです。

そのホテルの洋食部門は基本、宿泊客用に朝食と夕食、仏料理のフルコースを出すダイニングと、外部の客にランチを出すレストランと、両方を受け持つことになります。
特に専門知識は必要ないですよーとサラッと済まされた面接時の説明で安心していたのですが。
研修時に渡された、山に持っていく持ち物リストの中に「フランス語辞書」と、「フランス語の料理辞典」があったのが、今後を暗示していたという…。

仲間

初日は始業式のような感じ、部門を問わない山へ行くメンバー全員が集まり、これから半年頑張ろう!という結成式を社長の号令の元行い解散。
週明けの月曜からは部門ごとに分かれて本社の一室で10日ほど研修を行い、最終日の朝、山へ行くバスに全員で乗り込んで出発の流れと説明を受けました。
初日は誰が誰やら顔も名前もわからないまま終わり。

月曜から朝9時から17時までの研修、久々のラッシュ時間帯に電車通勤とかなり消耗するため、耐えられるか不安でしたが、10日のことなのでなんとかなりました。
(実際、この期間が一番辛かった)

月曜研修の、最初の日に私のとなりに座った女の子は、顔はスゴく可愛いのに服装のセンスが残念で印象的でした。
色白でまつげが長く、小さな顎とほほに大きな目。
なのになぜ形の合わない男物みたいなブカブカのGジャンを着るのか?
そのGジャンの色に全然合わない、のっぺりした色合いのモッサリ毛玉ズボンはなんだろう??
季節感もおかしい。
全体的に、服に埋もれて身体が泳いでいる。

な、なんかほっとけない空気だ!

私と彼女がわりと几帳面に時間前行動のタイプで、他のメンバーより早く着いていたので少し話をしたら、大阪の娘でそのわりにおっとり標準語を話す、私が気後れせずにコミュニケーションがとれるタイプの人だったので、仲間1号と勝手に認定してひと安心。
名前はRちゃん。
私より4歳下とわかり、驚愕。
どう見ても20歳位だけど!(服のダサさといい)

私自身はこの時30目前で、4月の半ばに誕生日を迎える予定だったのだけど、ふと不安に。
他の人がみんな年下で、浮いたらどーしよ…

結果としては私はパートの中では年長の方だったけど、社員さんもメンバーにいるし、あんまり実際の年齢は関係なく、取り越し苦労でした。

Rちゃんと二人、研修室が開いてから席に座っていると、続々と集まってくるレストラン部のメンバーたち。
社員さんたちは、元々の勤務先である本社内のレストランから配属されているので、制服を着ていて分かりやすい。
レストラン部は和食、洋食、ロビーと部門が分かれていて、パートのメンバーは全員で15人くらい。
社員さん20人くらい。

社員さんは男性がほとんどで、年齢は20代から40代まで様々です。

開始時間になり、前方に責任者っぽい貫禄ある社員さんが2人並んで入ってきました。

その時、私が思ったのは「こ、この会社マフィアがいるの?」でした。
私たちマフィアに管理されるの??
二人とも縦ラインのダブルのスーツが似合いすぎる!身体の幅が広すぎる背が高い顔が怖い
髪型がオールバックでテカテカしてる

…昼休憩になって、私とRちゃんが同時に「あの二人さ…!」「怖すぎません!?顔!」と切り出した くらいなので、この印象は大袈裟に言ってるわけではないと分かってもらえるかと。